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写真:大洞博靖

​北斎漫画舞踏ワークショップ
​2023/9/6~27

舞踏ライブパフォーマンス​
2023/11/10~12

写真:大洞博靖

メディア掲載情報

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Archives
since 2022

​舞踏×北斎漫画ワークショップ
​2022/9/17~28

舞踏ライブパフォーマンス
​2022/11/4~6

写真:本宮誠

​参加者による体験記

全国社会福祉法人経営者協議会 会報「経営協」2023年 5月号

「これからの地域貢献活動」

 日本社会事業大学大学院福祉マネジメント研究科 教授

 つるかめ診療所 副所長

  鶴岡 浩樹 

 

(記事より一部抜粋)

3. 舞踏による地域貢献活動
 2022年11月6日、東京都墨田区の北條工務店隣の使わなくなった町工場で『北斎漫画の墨の囁き、街の響き』と題したイベントが開催された。舞踏家の我妻恵美子さんのカンパニーAGAXARTと「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会が主催し、墨田区文化復興財団が事務局を務めた。
 舞踏(Butoh)は、昭和の日本で生まれた踊りである。土方巽、大野一雄、麿赤兒などの舞踏家や、大駱駝艦や山海塾などのカンパニーをご存知の方もおられるであろう。全身白塗りで、形容し難い奇妙な動きで踊る、あれだ。団塊の世代が躍動した学生運動の頃、アバンギャルド芸術として脚光を浴びた。
 1980年代、フリージャズと舞踏の即興パフォーマンスに足を運んだ筆者にとっては、墨田区発のこの取組は大変に興味深かった。北斎漫画の登場人物が現代の町工場で踊りだすという発想も豊かだ。異端とされた舞踏が、果たして町の活性化につながるのか。素朴な疑問を持ちながらも「運動不足で体を動かしてみたい方もどうぞ」という甘い言葉につられ思い切って飛び込んだ。我妻さんのワークショップで2ヶ月特訓し、舞台に、というか町工場の片隅で舞い、同じように集まった素人舞踏団の一員として公演に少しだけ参加させていただいた。
 結論からいうと、とても手ごたえがあった。地域包括ケアシステムにおけるヘルスプロモーション活動にも利用できるし、地域共生社会と直結の予感がした。ゆっくりとした動きは深い呼吸と連動した有酸素運動で、高齢者や車いすの方も楽しめるにちがいない。イメージによって身体が動かされるので、頭もかなり使う。日曜日の昼下がり、部活を終えた高校生が、町工場の職人が、下町のお年寄りが、この異様な白塗り集団を微笑ましく受け止めてくれた。有志として参加した団員は、年齢も国籍も仕事もバラバラだが、公演が終わってから何故だか交流が深まった。居場所のような気がした。

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協力|電気湯

主催|AGAXART、「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会
共催|墨田区
協賛|株式会社東京鋲兼、東武鉄道株式会社
※「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会 事務局は(公財)墨田区文化振興財団が担っています。

Organized by AGAXAT, Sumi-Yume Executive Committee
Co-organized by Sumida City
Supported by TOKYO BYOKANE CO., LTD. TOBU RAILWAY CO., LTD.

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BUTOH
Workshop

講師 Instructor|

我妻恵美子 Emiko Agatsuma

塩谷智司 Tomoshi Shioya


スケジュール Schedule|
9/6 (水) 、9/13 (水) 、9/20 (水) 、9/27 (水)

各回 18:30~20:30

会場 Venue|すみだ生涯学習センター(ユートリヤ)

東京都墨田区東向島2-38-7​​

参加費 Lesson fee|
各回 3,000円(税込)/ 1回
全納 11,000円(税込)/ 4回
※墨田区民の方は500円割引

希望者は11月の舞踏公演に参加
・ワークショップ終了後、稽古日を4回ほど実施
・参加料金別途 11,000円(税込)

★ If you want to, you have chance to participate in the live Butoh performance in November.
・After the workshop,  4 days rehearsals for the performance.
・Extra participation fee: 10,000 yen (tax included) for choreography, costume and makeup rental

北斎漫画舞踏ワークショップ

北斎漫画の世界に入った気分で想像力を解き放つ驚きの舞踏を体験しませんか?このワークショップでは、北斎漫画をモチーフとし踊りへ発展させていく過程の舞踏の基本トレーニングをご紹介します。

舞踏の特徴は自分の体をからっぽの袋をイメージすることです。基本トレーニングではその袋の中に水をイメージし、水によって体を動かすことで新たな感覚を開拓します。この独特な発想は、西洋のダンスとは異なる身体への向き合い方が特徴であり、ダンスが苦手と感じている方でも自分のペースで進めることができます。ワークショップは初心者の方でも無理なく参加でき、リラックスしながら頭と体の緊張をほぐす心地よい内容です。

4回連続での参加をお勧めしますが、1回のみの参加も大歓迎です。さらに、希望者は11月の舞踏ライブパフォーマンス「おどる湯」に舞踏手として参加することができます。初めて参加される方も、北斎漫画と舞踏の世界を楽しみながら新たな体験をしてみませんか?

Would you like to experience an amazing Butoh dance that will unleash your imagination in the world of the Hokusai manga? In this workshop, we will introduce basic Butoh training in the process of developing the Hokusai manga motif into a Butoh dance.


Butoh is characterized by the idea of one's body as an empty bag. In the basic training, we imagine our bodies as bags of water inside, and by the water the body moves. You can develop new sensations. This unique concept is characterized by a different way of dealing with the body than Western dance, and even those who believe they are not good at dancing can proceed at their own pace. The workshop is suitable even for beginners, and is a pleasant and relaxing way to unwind and relieve tension in the mind and body.

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Butoh
Performance

おどる湯 

 

踊りだす『北斎漫画』!

舞踏公演「おどる湯」は『北斎漫画』とすみだの銭湯文化を舞踏で融合させ、旧工場で舞う斬新なエンターテインメントです。
舞踏家の我妻恵美子は葛飾北斎が筆で森羅万象を描いたように、体で自然や人生の多彩な側面を表現します。経験、国籍を越えた12名の舞踏ワークショップ有志も幻想的に舞台を彩ります。大野慎矢による「おどる湯」の為の音楽生演奏や、宇宙軒明星とプリンス王子による作中オリジナル江州音頭「隅田川」、大漁舟隆之の舞台美術にもご期待ください。

舞踏・演出|我妻恵美子

音楽・演奏|大野慎矢 (KiMiMi)

作中オリジナル江州音頭「隅田川」

 唄|宇宙軒明星、演奏|プリンス王子(ミックスナッツハウス)

出演|ワークショップ生有志
11/10(金):吉田栄子、才川英子、梅澤妃美、杉本咲野、藤原香純、エレナ ヘルマン
11/11(土):吉田栄子、才川英子、梅澤妃美、杉本咲野、藤原香純、エレナ ヘルマン、柴田桜子    
11/12(日):
吉田栄子、才川英子、梅澤妃美、杉本咲野、宮沢真理、鶴岡浩樹、渡部喜久子、Rani Kim、Andreane Hey、柴田桜子

 

舞台美術|大漁舟隆之

オープニング映像|高橋のぶ

舞台監督|塩谷智司
制作|韓よるむ


スケジュール|

2023/11/10~12

10 (金) 19:00

11 (土) 15:00 / 19:00

12 (日) 15:00 / 19:00

会場|北條工務店となり

東京都墨田区東向島3-22-10

チケット|
料金(税込)

  • 一般チケット:2,500円

  • 応援チケット (オリジナルTシャツ付き):5,000円

割引(受付で身分証の提示をお願い致します)

  • 墨田区民割引:2,000円

  • 学生割引:1,500円

  • 高校生以下:無料

​プレスリリース

Dancing SENTO

Dancing HOKUSAI MANGA! 
The Butoh performance "Dancing SENTO" depicts "HOKUSAI MANGA" and downtown, Sumida. SENTO means Japanese traditional public bathhouses. We'll bring you a new kind of Butoh entertainment stage performance. You'll enjoy not only Butoh by Emiko but also live music and the Gohsyu Ondo "Sumidagawa" in this piece.  

​ ♨

Butoh|Emiko Agatsuma and 12 students

Music|Shin-ya Ohno (KiMiMi)

Original Gohsyu Ondo "Sumidagawa"

Singer|Myojo Uchuken, Guitar|Prince=Ohji (MIX NUTS HOUSE)


Theatre design|Takayuki Tairyoubune

Opening video|Nobu Takahashi

Stage manager|Tomoshi Shioya
Production manager|Yeoreum Han

Director|Emiko Agatsuma

Schedule|

2023/11/10~12

10 (Fri) 19:00

11 (Sat) 15:00 / 19:00

12 (Sun) 15:00 / 19:00

Venue|Hohjo Kohmuten Tonari

3-22-10 Higashi-Mukoujima, Sumida-ku

 

Ticket|
Prices

  • General Admission : 2,500 JPY

  • Supporter Ticket (with Original T-Shirt) : 5,000 JPY

Discounts(Please show ID at door)

  • Sumida Ward Residents : 2,000 JPY

  • Students : 1,500 JPY

  • Under 18 : Free

​​Press release

公演映像配信「おどる湯」ONLINE Streaming

大好評舞踏公演「おどる湯」をいつでもどこからでも!
細かな表情の変化から指先の表現までとらえた特別な映像満載!初めて観るかたはもちろん、観劇した方もより一層楽しめます

配信期間 Streaming period | 2023/11/24 19:00~12/24 23:59 (GMT +9:00)

配信動画料金 Digital Ticket fee|550円(税込)

※一度ご購入頂くと、期間内は何度でも視聴できます。

映像演出|高橋のぶ

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PUBLIC OPEN
Work in progress

創作過程一般公開

覗く!「おどる湯」舞台裏。舞踏家我妻恵美子による作品の振付稽古や大漁舟隆之が取り掛かる舞台美術制作など、すみだの銭湯と『北斎漫画』をモチーフにした舞踏作品の創作過程を北條工務店となりで覗ける貴重な機会です。公演直前、本番前の最終追い込み期間。ブルガリアの民族楽器ガイダを演奏する大野慎矢やオリジナル江州音頭「隅田川」を唄う宇宙軒明星とプリンス王子の演奏に出くわすかもしれません。公演に向かう舞台人たちの熱き日々がここに。

お気軽にお立ち寄りください。

期間:2023/11/1(水)~11/7(火)の13:00~18:00

予約不要

会場|北條工務店となり
東京都墨田区東向島3-22-10

Googlemap

プレスリリース

Creative process open to the public

The creative process of the Butoh performance "Daning SENTO" is open to the public free of charge.

This is a good opportunity to see the creative process of a Butoh performance inspired by Sumida's SENTO (public bathes) and the "HOKUSAI MANGA",  including choreography rehearsals by Butoh dancer Emiko and stage design working by Takayuki Tairyobune. You may come across music rehearsals. Please feel free to stop by.

Period: 13:00~18:00 on 1~7 Nov, 2023

 

Venue|Hohjo Kohmuten Tonari 
3-22-10 Higashimukojima, Sumida-ku, Tokyo

Googlemap

​Press release

我妻 恵美子
​Emiko Agatsuma

Director and Butoh Dancer

今年の北斎漫画舞踏のテーマは「銭湯」。7 月から墨田区のあちこちの銭湯に行っては常連さんの仕草や振る舞いを身近に感じてみようとリサーチが始まりました。

よそ者ではありますが、自分も裸になって同じ湯に浸かっているとその土地の者になった気持ちになり、なんとも不思議な居心地です。これぞ極楽浄土と娑婆を繋ぐ銭湯力。

「おどる湯」は現代と過去を行ったり来たり、この世とあの世も行ったり来たり、演者と観客の境目も曖昧に。みんなで楽しく同じ湯に浸かっているかのように、体で心で踊ってほしいと願って
作りました。

それではごゆるりと。

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舞踏家・演出家。現場のリサーチを重ねながら舞踏作品を創造するAGAXART代表。
1999年早稲田大学文学部を卒業と同時に舞踏集団・大駱駝艦に入艦。2020年に独立。第46回日本舞踊批評家協会賞新人賞受賞。国内外で公演や舞踏指導を行っている。

近年は台湾と日本を行き来しながら制作を行い、2022年日本舞踏と台湾演劇の文化交流作品「日日是好日」を台北で上演、同名の映像作品も発表。

人間の魂の在り様を探究し、言葉化されにくい部分に注目している。体を使った対話を通して人々と交流。

What is 舞踏?

舞踏とは1960年代に生まれた日本発祥のコンテンポラリーダンス。土方巽と大野一雄が最も有名な舞踏の創始者である。初期の舞踏家たちは自分の体、内面、それらを培う日本の風土、そして当時のダンスそのものを問い直し、それらを独自の視点で再構築していった。その後舞踏は年月をかけてアジア的な背景を持った身体哲学を確立し、その独特な表現は日本だけでなく世界中の人々の関心と興味を惹き続けている。

大野 慎矢
Shin-ya Ohno (KiMiMi)

Music

前回の公演では舞踏、北斎漫画、墨田、町工場。どれも直接取り組むのは初めて。京島の町工場三軒で作業音やお話を録音させて頂きそれらを素材に音楽を作った。
今回はお湯。
音頭やギター、美術も加わり賑やかに。
銭湯へ行った人は誰しも記憶にある音たちを電気湯さんへ拾いに行く。
大衆浴場は日々の中のハレである。労働のケと対をなして共にある。
この辺りは風通しよく人の営みが見えやすい。
町の記憶といまが音立てて踊られる。

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ガイダ(バグパイプ)、アコーディオンを演奏。
2005年にブルガリアを訪れて以来、随時現地の演奏家や楽器職人と交流しながら、日本で研鑽を積んでいる。
伝統的なブルガリアの民俗音楽から、周辺のバルカン半島~コーカサスの民俗音楽を独自の解釈で演奏、かつそれらをモチーフにした楽曲を創作している。
2019年に在ブルガリア日本大使館の招聘で、プロヴディフにある遺跡聖堂にてブルガリアの演奏家とのジョイントコンサートに参加。
即興演奏や、カテゴリーにとらわれない演奏活動をしている。

What is ガイダ?

ガイダはブルガリア、ギリシャ、北マケドニアの伝統楽器。
スコットランド、アイルランドで有名なバグパイプ Bagpipesは、ヨーロッパ全土および北アフリカ、中東などにも分布している。ガイダはバグパイプ種の中で比較的単純な構造をしており、シングルリードのメロディ管、ドローン(低音持続音)管の2管のみで、山羊や羊の皮を裏返して首と両前足の跡に2管と吹き口が取り付けられている。
元来、屋外での年中行事や結婚儀礼、村の集まりなどで演奏されるお囃子の楽器である。

高橋 のぶ
​Nobu Takahashi

Videographer

映像ディレクター高橋のぶ

NHKトップランナー演出、音楽番組SONGS,ライブ番組の編集をはじめEテレにおける多くの教育番組の立ち上げ、演出・ディレクターを担当。

近年には企業プロモーション映像を制作・プロデュースしている。

​2022年 日本×台湾共同制作「日日是好日 - A Perfect Day -」プロジェクト日本版映像のディレクションを担当した。

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空

おどる湯
"Dancing SENTO"

1
BUTOH
Workshop

​北斎漫画舞踏ワークショップ
​2023/9/6, 13, 20, 27
​18:30 ~ 20:30

2
PUBLIC OPEN

Work in progress

創作過程一般公開
​2023/11/1~7
​13:00 ~18:00

3
Butoh
​Performance

舞踏公演「おどる湯」
​2023/11/10 ~12

公演映像配信

2023/11/24 19:00~12/24 23:59 (GMT +9:00)

大漁舟隆之
​Takayuki Tairyoubune

Artist

葛飾北斎の絵の中に出てくる印象的な波の造形や富士山、それと銭湯画の世界をミックスし、湯気の向こうに見えそうな光景を絵にしました。
海ではなく湯舟がうねり、凄まじいエネルギーが波を割り、その勢いにケロリン桶がおどる。我妻さんの舞踏、ダンサーの方々、ガイダの演奏や江州音頭にインスピレーションを受けながら 7 日間、この会場で絵を描きました。
自分の絵が「おどる湯」の成分の一部になり、とても光栄に思っています。

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1994年東京都生まれ。
大阪芸術大学映像学科を卒業後、アニメーション作品の発表を行い、2016年「わくわく三津浜(完)」から活動を開始。
2020年の個展より大漁舟隆之を名乗る。
現在は絵画作品を中心に映像や仮面の制作・発表を行う。

主に土偶や仏像などをモチーフに未知の生命体の気配をあらわした「像」のシリーズの絵画作品、建築物や地図、細胞をイメージした細密画、猫の絵画作品などを制作している。

手法にこだわらず実験を重ねながら、異星人が眼を剥くような作品を追求している。

Instagram▶ tairyobunetakayuki
Twitter▶ dodoittu

プリンス王子
(ミックスナッツハウス)
​Prince=Ohji
(MIX NUTS HOUSE)

Guitar

隅田川と墨田区にある銭湯は川底から地上へと繋がっていて、どうやら我々も行き来できるようである。江戸の時代から令和の現世まで泳ぎ切るとカラン。熱いのを出すか、冷たいのを出すか。ぐっと力を入れてじゃーッと桶に溜めるとそれも鏡になりまして、映った自分の顔を見て「おや、どうしてここに居るんだろう?」と周りを見渡してみると、裸の付き合いをしていたことに気づくわけで。ギターを担いで「さぁ、いっちょやったるか!」と初めてリハーサル室を訪ねた時、みなさん身体(お顔も含む)を力の限り動かしてる。生身をぶつけてくれたんだナ。一瞬で私にもぼ〜んと魂が入った。そのおかげ舞い上がったまんまで居られる気がしてる。

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宇宙のスリーピースロックバンド“ミックスナッツハウス”のギターandヴォーカル。NHK Eテレ番組への楽曲提供並びに出演をするなどユニークな活動を展開中。ソロでも盛んにライブ活動を行い、現代風俗へ穏やかな眼差しを向けることで生み出す詞曲に定評がある。スタイルはガットギターを用いた弾き語り。今回の作中のオリジナル江州音頭「隅田川」の歌詞作りを担当しつつ、エレキギターで演奏にも参加する。

宇宙軒明星
​Myojo Uchuken

Singer

ガイダの音を初めて聞いた。袋から押しだされた空気が、管を通し、鮮烈な音となり場を切り裂き強烈に鳴り響く。これや。
自分もガイダになりたいと思った。もともと蝉の声に憧れて、唄をはじめたのだ。鳴りたい鳴りたい。
舞踏のワークショップにも参加した。自分の身体を空っぽのプラスチック袋だと思って、中に水を満たす。なんのこっちゃ。と思ったけど、やってみれば発想が改められる。想像の中でクラゲになった私は水に浮かんでたゆたってみた。
からっぽの袋となった私は、背後にかけられた絵のでっかい波頭にざっぶーんとうちあげられながら、肺から空気を押し出し、喉を鳴らし、場を震わせる実験をした。What's happen?

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初代桜川唯丸流・江州音頭を東京で研究する“モノガタリ宇宙の会”に所属する音頭取り。

身のまわりにある[あった]暮らしの道具、習慣、知恵、唄などをかきとめておこうという意図で、手描きのイラストと文字による小冊子「オバケダイガク」を刊行している。

2019年には三陸国際芸術祭のアーティスト・イン・レジデンスにて、岩手県陸前高田市に二週間滞在し、震災の大きな被害を乗り越え、地域で伝統的に続いている神楽、田植唄、祝い唄を教わり、そこから得たものを糧に作品制作をし地域の方々と交流した。

What is 江州音頭?

江州(ごうしゅう)音頭は、近江の国(現在の滋賀県)を発祥とする盆踊り唄。音頭取りが詠みあげる七五調の長い物語にあわせて踊るというもの。江州音頭のルーツは、琵琶湖の東の地域にあった盆踊りの歌謡に、山岳信仰の山伏が奏する祭文(さいもん)が次第に遊芸化したものが取りいれられて成立したと考えられる。今回演奏するオリジナル江州音頭「隅田川」は遠く滋賀の琵琶湖から東京・隅田川までの道行きを語る梅若伝説を現代的に翻案し、物語のハイライトとなる現在のすみだの風景をも入れこんだ歌詞による新作音頭である。

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おどる湯

場面表題

一 石鹸
香りが運んでくる遠い記憶

二 くぐれば極楽浄土

「田舎者でござい、冷者でござい、御免なさいといい、
あるいはお早い、お先へとのべ、あるいはお静かに、
おゆるりなどという類、すなわち礼なり」『浮世風呂』より

三 墨の一滴

白い紙に滲む墨の一滴
そこから広がる北斎の世界

四 川の流れ
川の流れは時間になり
人の流れは時代になり

五 すずめ踊り

北斎漫画が踊りだす

六 赤い夜

災いの夜、蛇に喰われて腹の中

七 朝日の当たる場所

嵐の後の水たまり、雀の水浴び

八 湯のおんど

お風呂で生き返る私達

オリジナル江州音頭「隅田川」

Dancing SENTO

Scene title

1. Soap
Old memories carried by fregrance

2. Manner when you take a public bath

The words "I am a countryman," "My body is cold,"
"Excuse me," "Early," "After you," "Be quiet," "Take your time," etc., are all expressions of courtesy. “
Ukiyoburo” (浮世風呂)※

※ “Ukiyoburo” ( 浮世風呂 ) is a Japanese novel written by Shikitei Sanba between
1809 and 1813. Ukiyoburo (Ukiyo Bath) depicts the humor of daily life and culture
through the conversations of customers at the public bath.

3. A drop of black ink

You see the black spot on a white paper
it's the door to the HOKUSAI world

4. Stream of the river

We call it time

We will call it history

5. Sparrow dance

HOKUSAI MANGA starts dancing

 

6. Red sky night

On the night of the plague, a snake eats you and you are in the belly

7. Rising Sun

Puddles after a storm, sparrows bathing

8. Dancing SENTO

We reborn by soaking in SENTO

Original Gohsyu Ondo "Sumidagawa"

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